叡尊さんは、鎌倉時代の中期に活動したお坊さんで、荒廃した西大寺を再生したお方。
どんな活動をされていたかはこちらの「叡尊を慕う」という西山厚さんの文章を読めばとても読みやすい文章で書かれています。
「浄土を願わず、生まれ変わっても、この穢土で、もっとも苦しむ人々を救いたいと願い続けた叡尊。」
『悲華経』というお釈迦さまだけが五濁悪世の衆生を救うという誓いを立て、ほかの仏とは異なり、あえて浄土へは行かずに、私たちの住むこの穢土(えど/穢れた世界)に現れてくれたことを讃えているお経がその西大寺の本尊の釈迦如来像の頭の中に納められているのだそうです。
極楽浄土を願う浄土教の仏教が鎌倉時代に興りましたが、叡尊の教団は信者10万人を有する日本最大の教団だったそうです。
堕落した当時の僧侶に対して叡尊さんたちが戒律復興運動を提唱し、それが社会に受け入れられていたのでした。
いろいろ知らないことだらけで面白かったです。